台風が猛威をふるう今日この頃。
当然ながら出掛けることも出来ないので、本日も過去の散策記録の紹介です。
訪れてみた場所は、武田尾廃線跡。
旧国鉄時代に廃線となった路線跡及びトンネル群のことでして、場所は生瀬駅(西宮市)- 武田尾駅(宝塚市)間の猪名川河川沿いに存在しています。
廃線となったのは今から約30年前の1986年。
同年、宝塚 – 三田間に新線が整備されたことにより、旧線の運行は廃止となりました。
◼︎ハイキングコースとして利用されるようになった経緯
沿線の状態、護岸工事跡など..運行当時の様子がそのまま垣間見れることから、いつしか口コミで広まり沿線を歩く人たちが出てきました。
当初、電鉄会社(旧国鉄)はハイカーの通行を許可しておらず柵を設けてましたが、それでも歩く人が絶えないことから「限定条件付き」でハイキングコースとして開放され、今日に至ります。
詳しくは以下箇条書きで。
・元々は旧国鉄福知山線に存在した沿線
・新沿線の開通により1986年に廃線
・1990年まで、旧国鉄側は「立入禁止」の措置を講じ、一般人の入場は認めていなかった
・柵を越え、ハイキングする人がいることからやむなく同年「ハイカーの自己責任」を条件に限定的に開放された
・2016年11月、条件が緩和され、正式に遊歩道(ハイキングコース)として活用して良い運びとなる(←NEW)
僕が武田尾廃線跡を歩きに行ったのはおおよそ2年前。つまりハイキングコースとして正式化する前です。
ルートは2通り(武田尾⇄生瀬駅)ありますが、この時は生瀬駅方面から歩いてみました。
生瀬から国道176沿いを真っ直ぐ突き進み、入り口まで到着。ここからハイキングスタート!
というわけで、ここからが本格的な武田尾廃線跡ハイキングの始まりです。
田んぼ道を少し進むと、「告」なる看板が立ってました。
西日本旅客鉄道「廃線跡はハイキングコースではありません!!」
..まあ、建て前的にはそうなのかもしれんけどね。。
ただ、さんざん雑誌とかでハイキングコースとして紹介されてるような場所なんだし今更それはないでしょと言いたくなった。
よし、危険はわかった。でも俺は行く!
小さな階段があれば、それも登る!
登った。
魚の群れスポットを探すサギ。
お、そうこうする内に最初のトンネルに到着しました。
(よぅし、入るぞ!!)
と、する前にトンネルちょっと手前に奇妙な扉があるのを発見。
なにやら、頑丈そうな鉄の扉。
いったいなんでしょう?
見たところ鍵は、、かかっていない様子。
鍵がないなら侵入OK..とは思わないけどね、ほんのちょっとだけ覗いてみることにしました。
む!!?
扉の向こうは、ゴツゴツ岩がむき出しの洞窟?でした。
(防空壕の跡地か?)
よく分かりませんが、異世界に通じてそうな雰囲気です。
奥に進んでみたい..。どうする??
第一トンネル内にて。
先ほどの洞窟への侵入はさすがに止めました。だって真剣に危なそうな場所だもの。
武庫川上流は実にワイルド。
ファイト一発のオッさんがボートで流れてきそうだ。
ルンルン気分で歩くのもつかの間、第2のトンネルに突入です。
トンネル内の様子
トンネルの中は場所によっては灯りがまったく届かない完全な闇地帯の場所もあります。
そんな所が一体どうなってるのか?フラッシュ撮影してみました。
上の画像は、、撤去した枕木。多分。
壁を撮るとなんか粘っこくベトベトしてます。
ミネラル豊富そうだね。
ここは鉄道作業員の避難スペース(だと思う)。
作業中電車が通るときはここに一時待機するんですよ。..多分。
まあそんなわけで、たいしたモノは写ってませんでした。残念。
(別に幽霊とかそんなん狙ってたわけじゃないけどね)
中間地点を越え、、ゴールを目指す
幾つかのトンネルを抜けると位置的に中間辺りになる鉄橋地点に到着。
この赤チャビた鉄橋こそ、武田尾廃線跡を代表するシンボルといってもよいでしょう。
掃除機に吸い込まれるゴミチリの気持ちがよく分かった。
この辺まで来るとゴールはもう少し。
ようやく武田尾駅が見えてきました。
かかった時間は片道一時間かからないくらい。長いようで短い旅でした。
武田尾駅に着くよそのまま電車に乗って生瀬駅へと向かいます。
というわけで、ここでおしまい。
どこか立ち寄れば良いのに←こう思われそうだから言っておきます。なにもないんですよ、ここら辺は。誇張とかじゃなく。
武田尾廃線跡へ行く際の注意点まとめ
道のりは基本、淡々とした一本道。真っ暗なトンネル内を歩いてる時はけっこうスリリングなひと時を味わえます。
他は..というと、その辺は実際に出向いてからのお楽しみ。
そこで、もし訪れてみたいという人のために注意点をまとめておきました。
今は状況が変わってるかもしれませんが参考までに。
◼︎安全面
普通に歩くぶんには問題ないですが、基本的には廃線跡であり、いくつかあるトンネル内は真っ暗です。
事故や怪我はないよう、可能であればライトやヘッドライト関連はあった方が良いです。
路線沿いにある河川にしても、かつて河川に転落するという痛ましい事故がありました。
鉄柵、ありますがしょぼいので寄りかかるとかするの絶対NGです。
◼︎虫対策
夏場限定。虫がかなり飛んでくるので虫刺され対策はあった方が快適に歩けます。
◼︎お菓子、飲食物
武田尾駅周辺にはコンビニとか店舗がほぼありません。(自販機程度はあるので喉渇きに苦しむことはないですが)
なので、食べ物類は前もって用意しておいた方が良いです。
もし訪れる際は、安全面にだけは細心の注意を払いましょう。
以上